コラム

「利益が出ていますか?-損益分岐点の考え方をよく知っておこう-」

事業を継続して発展させていくためには、適正な利益が必要です。利益を出すためには最低限いくらの売り上げがあればいいのかを知っておくことが大切です。

■利益が出るか損失が出るかの分かれ目が「損益分岐点」
損益分岐点売上高とは、損益がトントン、つまり売上高から変動費*を差し引いた限界利益と、固定費*がちょうど同じになる(経常利益がゼロになる)売上高のことです。
したがって、売上高が損益分岐点を超えると利益が出て、逆に達しないと損失が発生することになります。


損益分岐点売上高は、次の算式によって求めることができます。

損益分岐点売上高=固定費/限界利益率
*限界利益=順売上高-変動費
*限界利益率=限界利益÷順売上高

利益を出すためには、最低でもこの損益分岐点売上高を超えなければなりません。
事例1
例えば、1個100円のパンを売っているパン屋さんであれば、損益分岐点は以下のようになります。

・売上高(月)…100万円
・固定費(月)…20万円
・変動費(月)…60万円


*限界利益率=(100-60)万円÷100万円

◆損益分岐点売上高=固定費20万円/限界利益率40%=50万円
月間の売上高が50万円を下回ると赤字になります。したがって、営業日が月25日とすると、1日あたり200個(50万円÷25日÷@100円)のパンを売らなければ損益トントンとはなりません。
また、利益を出すにはそれ以上売らなければなりません。
*変動費・固定費とは
・変動費…売り上げの増減に伴って変動する費用
[例]材料費、商品仕入高、外注費
・固定費…売上げが増減しても変動しない費用
[例]役員報酬、従業員給与、地代家賃など
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