コラム

「損益分岐点を使って目標利益を設定しよう」

損益分岐点の考え方は、目標利益を決める際にも役立ちます。
目標利益を達成するための売上高は、固定費にその目標利益の額を加算することで求めることができます。
事例2:
例えば、前述のパン屋さん(事例1参照)が月30万円の利益を得たい場合は、次のとおりです。

固定費20万円+目標利益30万円/限界利益率40%=125万円

目標利益を達成するための売上高は125万円で、月に12500個、1日当たり500個のパンを売る必要があるということになります。
なお、目標利益を立てる際には、借入金の返済額や納税額など、資金繰りのことも考慮する必要があります。ちなみに借入金や納税額などを考慮した目標売上高は、以下の計算式で求めることができます。
◆目標利益を達成するための売上高=
 固定費+(借入返済額-減価償却費)÷(1-税率)/限界利益率
【経営安全率もあわせてチェック!】
経営安全率とは、損益分岐点の売上高と実際の売上高を比べることで経営の安全度を示す指標です。
この比率が高いと、売上げの減少に耐え安定した経営を行っていることを意味しています。
◆経営安全率(%)=
 (1-損益分岐点売上高/売上高)×100


なお、主要業種別の経営安全率は以下のとおりです。

《主要業種別の経営安全率(%)》
全業種
建設業
製造業
卸売業
小売業
飲食店
宿泊業
サービス業
8.2
7.0
9.7
10.6
6.4
4.5
7.3
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