コラム

「年末調整でのよくある間違い」

年末調整では、配偶者控除や扶養控除、生命保険料控除を受けるため、対象となる社員に保険料控除証明書などの必要書類を漏れなく集めてもらい、控除申告書などを正しく記入してもらわなければなりません。
年末調整の対象となる人は、次の要件に該当する人です。


①「扶養控除等(異動)申告書」を提出している
②本年中に支払うことが確定した給与総額が2.000万円以下(非課税の給与は除く)である
③災害等にあったことにより給与等に対する源泉所得税の徴収猶予や還付を受けていない
④1年を通じて勤務している、あるいは年の中途で就職し、年末まで勤務している
*中途入社の場合は、前に勤務していた会社の源泉徴収票が必要です。


●よくある間違い
給与(支給総額1.000万円)以外に不動産賃貸収入などがあるために確定申告をする役員の年末調整をしていない

「扶養控除等(異動)申告書」を提出している人で給与総額が2.000万円以下の人は、給与以外の所得があるために確定申告をする場合であっても、その給与の年末調整が必要になります。

●注意!
「扶養控除等(異動)申告書」などの記載漏れはないか

控除対象配偶者、扶養親族などは、社員に記入してもらいますが、たとえば出産、子供の就職、結婚などによる扶養家族の異動の記載漏れがないかを確認します。
「扶養控除等(異動)申告書」は、原則として、本年最初の給与を受ける日の前日までに会社が社員から入手しておくものです。通常、税務署から、控除申告書とともに翌年分の「扶養控除等(異動)申告書」が会社に送られてきますので、「保険料控除申告書」と一緒に社員へ渡して、記入してもらいます。

●よくある間違い
給与収入(年収)と給与所得を混同している

給与収入とは、会社など雇用者から受け取る給料・賞与の総額のことで、給与所得とは、給与収入から給与所得控除額を差し引いたものです。

子供のアルバイト代が漏れている
奥さんのパート収入の間違いは少ないのですが、子供が親に正しい額を知らせていないことがあるため、後で、扶養親族に該当しなくなる例があります。

本年中に亡くなられた方を控除対象からはずしている
亡くなった年は、控除の対象になります。

同居老親等の対象者が漏れている
70歳以上の父母・祖父母を扶養しているときは扶養控除額が大きくなります。直系であれば、同居しているときは「同居老親等」になります。

老人ホームに入居している親を同居老親等にしている
この場合、「同居老親等」になりません。

特定扶養親族の対象者が漏れている
16歳以上22歳以下の人を扶養していれば、「特定扶養親族」欄に「○」をつけます。

障害者控除の「左記の内容」欄が書かれていない
本人が障害者、あるいは障害者を扶養していれば控除の対象になりますが、「左記の内容」欄に、障害の状態、障害者手帳の種類、交付年月日、障害の等級などを記入します。

寡婦(寡夫)控除の記載が漏れている
死別や離婚で夫(妻)がいない方は、寡婦(寡夫)控除を受けることができます。

注意!②
「保険料控除申告書」などの提出書類に不備や記載漏れはないか

保険料控除など各種の保険料控除を受けるには、それぞれの控除証明書等を「保険料控除申告書」に添付します(コピーは不可)。
控除証明書等は、通常、10月頃に保険会社等から郵送されてきます。紛失したときは、再発行をしてもらうようにしてください。

●よくある間違い
保険の種類が間違っている

保険の商品名が「○○年金保険」となっていても、一般の生命保険であることがありますので、生命保険料控除証明書に記載された「保険の種類」で「一般」か「個人年金」かを確認してください。

生命保険料の控除金額が「証明書発行時に支払われた金額」になっている
生命保険料控除証明書の「12月までに支払った場合の額」を記載します。保険会社によって、表現が少し異なるので注意してください。

保険金の受取人、続柄が記載されていない
長期損害保険料の経過措置による控除を忘れている
長期損害保険料については、平成18年12月31日までに契約した期間10年以上の損害保険で、満期返戻金があるものについては、経過措置により控除が認められています。
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